【倉本昌弘のベストゴルフ!】~ラウンドレッスン・ ドッグレッグのパー4~
~ラウンドレッスン・ ドッグレッグのパー4~
大塚範一:ここは13番ホール、334ヤード・パー4。
倉本昌弘プロ:そうです、手前がパックリと大きな谷がありますね。
大塚:そうですねぇ、右側は上の段に行くと打ちやすそうですね。
倉本:そうですね!
大塚:左の段に落としてしまうと、グリーンが見えなくなると言う・・・。
倉本:それと、我々の距離・・・僕の距離ですとアゲンストじゃなければグリーンまで行くような・・・
大塚:直接狙う・・・。
倉本:ショートカットすればグリーンまで行くような距離なんですね。
大塚:残念ながら、今ちょっと非常に強い向かい風が吹いていますからね。
倉本:はい、で左サイドにはバンカーがいっぱいありまして、まあ、狙うか狙わないという選択のポイントになると思うんですけれどね。
大塚:ええ、もちろんアマチュアはこの風では当然安全な上の段、右側に狙っていかなければいけないんですが。
倉本:そうですね、はい、安全であるべき右側の段なんですけれども、右サイドはOBになっているんですね。
ですから、確実にフェアウェイに打っていく技術がなければ、また安全でもないというところなんですけどね。
大塚:う~ん、そうですか。
さあ、それではまず倉本さん、どうなさいますか?
倉本:はい、じゃあ僕はバンカーの上を越えるか超えないか分かりませんけれども、ちょっと打ってみたいと思います。
大塚:はい、お願いします。
倉本:はい!
(倉本、ティーショット)
大塚:さあ、風に逆らって方向は良いんですが・・・。
どうでしたでしょうかね?
倉本:まあ、あれはフェアウェイの良い所だと思うんですけども、ただ本当に一点しか無いんですね。
大塚:落とし場所が。
倉本:落とし場所が!
ですからあそこまで狙って行って、じゃあ何があるんだろうと言うところですよね。
大塚:なるほどね!
倉本:まあ、コーナーギリギリを狙って、これが曲がったのでは意味が無いと思うんですね。
ですから、曲がらない程度と言ったらおかしいんですけど、いつものスイングを心掛けてより強く打つと言うのが一番のこのショットのねらいですね。
大塚:強く打ってもスイングが崩れない。
倉本:はい。
大塚:じゃあ、今度は安全策をお願いします。
倉本:はい。
(倉本、安全策のティーショット)
大塚:見事に、本当に次が打ちやすいと言うところになりましたね。
倉本:そうですね、バンカーの右サイドの一番いいところに行きましたね。
大塚:さあ、今度は私は安全に安全に行きたいですね。
倉本:はい、まあ今僕が狙ったところより、もっと右寄り。
大塚:そうですね、飛距離がそんなに出ませんから。
倉本:そうですね。
(大塚、ティーショット)
倉本:うん。
大塚:段の下だな・・・。
倉本:ちょっと土手に当たって落ちて来ましたけども、これをフェアウェイに打つと言う事は至難の業だと思うんですよね。
大塚:そうですか。
倉本:この風の中で・・・。
大塚:ええ。
深い谷底へ付き合って頂いてすみません。
倉本:いいえ。
大塚:え~、谷の底まで来まして、ピンは全く見えません。
倉本:そうですねえ、はい。
あの~、下りてくるときにだいたいその方向と言うのは見て来るべきだと思うんですね。
ですから、ちょうど向こうに高い杉の木みたいのがありますね。
あの方向です。
大塚:はい、距離は150ヤードくらいですね。
倉本:それでアゲインスト!
(大塚、セカンドショット)
大塚:ちょっと右か!
え~、倉本さんが最初に打って下さったボール、直接狙ったのがあのバンカーの左ですね。
倉本:そうですね、あのグリーンの手前のバンカーの左・・・。
大塚:そして、2回目に正攻法と言うんですか、安全策を取って打ったボールがここに来ています。
倉本:はい。
大塚:ここはピンから、そうですね50ヤードちょっとですかね。
ここはね、2つ両方やって頂きましょう。
倉本:どういう結果が出るか・・・。
大塚:どちらの結果が良くなるか。
倉本:はい。
(倉本、安全策セカンドショット)
大塚:意外にバンカー越えでピンまでの距離は、先程と変わらないように見えますが、やっぱり近いですかね。
倉本:そうですね、これで25ヤード、30ヤードちょっと切るぐらいでしょうね。
ここまで無理して狙って来て、一番いいところに打ってきた訳ですね。
ですから当然バーディーを取るべくこのアプローチをしなきゃいけないんですけれども、どっちが楽かと言うと精神的にはですね正攻法を通ってパーでいいと思って、今2メーターちょっとについている訳ですね。
で、これは無理をしてティーショットを打って来た訳です。
ですから、これは絶対に寄せなきゃいけないんですよ。
そうすると、精神的には向こうを回ってきた方が凄く楽なんですね。
で、このアプローチは絶対寄せなきゃいけないと言うね精神的圧迫、その重圧というのを持ってアプローチしなければいけないから大変だと思いますよね。
大塚:なるほどね、ちゃんとその最初の意図の脈略が続いている訳ですね。
倉本:はい!
(倉本、アプローチショット)
大塚:うん、右目。
これの方がちょっと遠いですかね?
倉本:そうですね、これの方がちょっと遠いですね。
(スイング比較、スロー映像)
倉本:さあ、このアプローチを・・・。
(大塚、アプローチショット)
大塚:あ~~~、たたたた・・・・大変だ!
(グリーン上)
私がまずファーストパットをしましょう。
(大塚、パッティング)
倉本:う~ん、惜しい。
大塚:先に入れてしまいます。
倉本:はい。
(大塚、セカンドパットカップイン)
大塚:これでボギーです。
さあ、倉本さん!
倉本:これが、ドッグレッグを狙ってきた方のボールですね。
(倉本、パッティング)
大塚:う~ん、切れてしまいました。
倉本:弱いですね。
(倉本、セカンドパットカップイン)
大塚:ドッグレッグ、狙ってパー!
(倉本、正攻法ボールパッティング)
大塚:あ~、惜しい!
(倉本、セカンドパットカップイン)
大塚:と言う訳で左ドッグレッグ、倉本さんは狙ってパー。
そして安全策もパーでしたね。
倉本:そうですね。
ただ、このパーの内容と言うのは全く違うと思うんですね。
安全策のパーと言うのは、安全策を取って来てパーを取るべくして取った訳です。
それから、ドッグレッグのショートカットを狙ってきた方は、バーディーを取りたいがために、そこに狙って打って取れなかったパーなんですね。
大塚:はい。 危険を冒してパーでしたね。
倉本:はい。 やっぱり、ドッグレッグはその人のレベルに合った攻略法と言うのがあると思うんですね。
ですから、飛ばない人は飛ばない人なりにドッグレッグの外側から行く。
飛ぶ人は飛ぶ人なりに、自分が狙える範囲内で狙って行くというところではないでしょうか!