ゴルフスイングにおけるフェースの向きとライ角について!【ちょっとだけゴルフ理論】
ちょっとだけゴルフ理論 フェースの向き大丈夫ですか?
ちょっとだけゴルフ理論 #43フェースの向き勘違いしていませんか?
フェースの向きについて考えます。
フェースの向きが分かる指示棒を取り付けてみると、フェースはスクエアです。
フェースはスクエアに見えますが、指示棒を付けると右を向いています。
これはトリックではありません、本当に右を向いているのです。
これもスクエアに見えますが、指示棒を付けると今度は左を向いています。
何がどうなっているのでしょう?
シャフトを立てるとフェースは右を向き、逆にシャフトを倒すとフェースは左を向きます。
もう一度上から見てみましょう。
シャフトを寝かせて行くと、フェースが左向きに変化していきます。
このフェースは一見スクエアに見えますが、その基準となるがリーディングエッジです。
ところが実際は左を向いていますので、リーディングエッジだけではフェースの向きを判断できません。
まず、フェースの向きが変化する仕組みを理解しましょう。
左画面の模型はクラブに似せたもので、斜めの長い棒がクラブシャフト・ピンクの部分はフェースの向きを表しています。
模型だけで見てみましょう。
横から見るとフェースの向いている角度が分かりますが、これがロフト角で7番アイアンに相当する角度です。
では、シャフトを画面の右側に倒してみると、フェースの向きが左向きに変化しています。
次に、シャフトを起こしてみると、今度はフェースの向きが右向きに変化していきます。
シャフトの傾きとフェースの向きは同時に変化します。
パターの中には、このようなロフト角0度のものがあります。
正面から観察してみましょう。
ロフト角が0度になると、フェースの向きは変化しません。
実はロフト角が大きくなるほど、フェースの向きが変化するのです。
左画面がドライバーで右画面がサンドウエッジですが、フェース面の傾斜がロフトです。
2つのロフトを比較すると、サンドウエッジの方が寝ていますので、シャフトが傾くとサンドウエッジの方がフェースの向きは変化しやすいという事です。
ドライバーのフェースに向きが分かる指示棒が取り付けてありますが、シャフトが傾いてもさほどフェースの向きが変化しません。
次にサンドウエッジですが、シャフトが傾くとフェースの向きは大きく変化します。
ところで、フェースの向きはどのくらい変化するのでしょう?
フェースは約30度斜め上に向けてありますので、ロフト角30度という事になり、シャフトは垂直にしてあります。
シャフトを画面右に90度傾けると、フェースは右を向いて水平になりました。
シャフトが90度傾くと、フェースは30度向きを変えるという事が解ります。
つまり、フェースの向きは最大でロフトの角度分だけ変化するという事です。
ドライバーのロフトを10度と仮定した場合に、構えの角度が5度変わるとどうでしょう?
フェースの向きは0.6度ほど変化すると考えられますので、仮に250ヤードの飛距離であれば、横の狂いは約2.6ヤードという事になり誤差の範囲です。
一方サンドウエッジのロフトを58度と仮定した場合に、構えの角度が5度変わるとどうでしょう?
フェースの向きは3.2度ほど変わると考えられますので、仮に70ヤードの距離を打てば横の狂いは約4ヤードとなり、短い距離ですから大きな狂いです。
短いクラブほど、シャフトの傾きが重要となります。
一般的に、フェースの向きは次のような基準となっています。
水平となる地面にクラブを置きます。
フェース面にある横の溝は「スコアライン」と呼ばれていて、ヘッドの下側をソールと言います。
ソールとは日本語で靴の底という意味で、ソールには少し丸みがあるのですが、一般的にスコアラインと平行になっています。
そして、スコアラインと水平の地面が平行になる時、フェースはスクエアになっています。
また、この時のシャフトの中心線と水平線が作る角度の事を「ライ角度」と呼んでおり、シャフトの傾きを表しているのです。
このライ角度が自分に合っているかは大変重要になります。
例えば、ライ角度と構えが一致していればフェースはスクエアですが、クラブヘッドのトウ側が浮いてくる構えをするとフェースは左を向き、逆にヒール側が浮いてくる構えをするとフェースは右を向きます。
自分がどんな構えになっているかは、大変重要です。
シャフトの傾きがフェースの向きを決めているからです。
ただし、最も重要なのはインパクトにおけるフェースの向きで、正しいライ角度で構えることも重要ですが、インパクトにおけるライ角度は更に重要です。
では、次回
今回のポイント
・フェースの向きはシャフトの傾きによって決まり、短いクラブほどその変化は大きくなる
・自分の構えとクラブのライ角度が合っていることが重要だが、最も重要なのはインパクトにおけるライ角度が合っていることである